実用新案登録済み物語その1・・・花屋なのに 

『実用新案登録済』。実用新案、硬いですね。字面も響きも。花屋の持つライセンスではない雰囲気ですね(笑)

これはそもそも、重くて大きな花材をきっちりと固定するために考えたアイデアでした。

Lunar Rainbow!を始めた頃から、デザインの中に背の高い枝を使うことがマイブームでしたので、安全性のためと長い展示の間にも変わらない角度で立っていてくれるためのアイデア。

お掃除などの時に、右へ左へと移動する度に枝がゆらゆら動いてどんどん緩んで、しまいには倒れてしまっては困ります。困ります。ストレスですよね。

私の実用新案。枝、びくともしません。ずぅっとです。

そして、この実用新案にはあと2つのアイデアも一緒に登録されています。

もうひとつは、花の部分のデザインが交換できること。あえてたとえるならば、帽子を取り換えるように、何度もつけたり外したり出来ます。プリザーブド・フラワーは3年間くらいももちますが、その間同じデザインではあきます。季節やイベントごとにどんどん変えたくなります。なりました。で、考えたアイデア。

最後のひとつは、おまけのような特典。この、シリコンを使った実用新案の作品は型抜きしてそのままで飾ることもできるのです。その場合、シリコンの特性で底面も滑りどめになるので安全です。砂とシリコン製ですから大抵こわれません。ためしに壁に投げつけてみましたが大丈夫でした(よい子はまねしてはいけません)。割れやすい花器に入れなくても飾れる花は、今までお花を飾るのがためらわれた場所に置けます。洗面台にもオーディオのそばにも。

はぁ。一気にまくしたてる感がございますね。

、と、いう説明を長々とした上に”これは私のアイデアです”と言い続けるのも疲れた頃に、そうだ、申請しようと思い立ったといういきさつです。

・・・私の実用新案登録済物語その1でございました。

今後、商工会議所様からのお力添えや、経産省 知材総合支援窓口の皆さまとの出会いなどなど、特許庁への申請までのことを順次掲載いたします。何でも見てみたがるやってみたがる私にとってとても楽しい経験でしたので!

To be continued・・・

実用新案登録済み物語 番外編

実用新案や特許の出願をして登録されると、その内容は特許情報(工業所有権情報)として公開されます。

また硬い言葉を並べますが、特許、実用新案、意匠、商標の四つを『工業所有権』と呼び、その情報を特許情報と呼びます。

特許庁のデーターは、INPIT(独立行政法人  工業所有権情報・研修館)に集積されます。そして特許電子図書館というページで検索・閲覧することができます。誰でも出来ます。

誰でも出来ます・・・誰でも私でも“アクセス”は出来ます。

…実際は、国内外の膨大な分野の、時代をまたがって莫大な数になっている特許情報の中から自分が求める情報を検索するのは宇宙から小石を探すようなものです。

ただ、これをしないと、他の人が先にとうの昔に登録している発明をそうとは知らずに手間暇をかけて出願することになるかもしれません。世紀の大発明だ!とその気になって無駄な開発費用をかけてしまう危険性もあります。

弁理士さんという職業は、この段階で先ず手腕をお持ちです。

私の場合は、検索から出願までを『北海道経済産業局 知財総合支援窓口』の方々が手助けして下さいました。

もう本当に手取り足とり。懇切丁寧に。このお話はまたのお話に(実用新案物語本編にて(笑))

ちなみに、特許を含めた上記の四つはその権利を特許庁が扱い、著作権は文化庁で扱っているのです。ほぉ。知りませんでした。

長くなりました。今回この番外編で何を言いたかったと言いますと。

この公開情報には出願時の提出情報のままに、現住所も公開されてしまうのです。会社でしたら会社所在地で問題はないのでしょうけれど。。。個人でこの権利を持っておこうとすると自宅住所大公開です。

続々と来ました。特許詐欺。

貴方の考案は素晴らしい、うちの機関紙に乗せましょう。商品化出来るようにコマーシャルして差し上げましょう。○○○○円です。という具合。

いろいろなご商売の方がいらっしゃいますね。

そんな事にうんざり感心していましたら、このHP公開後も来ました。

スティーブ・ジョブズさんならぬ、

スティーブ・ジョーンズさんからも。光栄です。(笑)