認知症?

“認知症”って“認知できなくなっちゃった症”、よね?

 

かつて認知症は痴呆という言葉で表わされていました。

2004年3月に日本老年医学会で、『痴呆』という言葉が差別的であると問題提起され、厚生労働省において用語検討会で検討が始まり、結果、その年の12月24日付けで厚生労働省老健局長通知によって「痴呆」から「認知症」に改正されました。

改正、されました。

でも、私が感じるように、この認知症という言葉に対しては不適切ではないかという議論があるそうです。

「痴呆」の呼び名の代替案として「認知症」とする事とした事に関して、「認知」の意味が正しく伝わらず適切ではないのではないか、また日本語として破綻しているのではないか、という議論。

そして、代案として「認知失調症」を提起する意見書が厚生労働省に提出されているとのことです。

 

「認知失調症」意味は通りますね。

 

言葉は正しくないと不便です。伝わりません。でも時代に合わせて?正しくあろうとするばかりに本質から離れる場合もあります。昨今の日本語、違和感のある言い換えが多くなった様に感じます。

 

私は来るべき日に、痴呆と呼ばれるのも認知症と呼ばれるのも認知失調扱いされるのも好ましくはありません。

が、結局、何と呼ばれても、そう呼ぶ人の心に侮蔑があって欲しくないだけです。

 

私が3歳の頃、私をべたべたに甘やかし可愛がってくれた曾祖母が脳軟化症(脳梗塞)になりました。半身不随になり、高齢であったので惚けの症状が加わりました。

 
子供の目から見ても急に変わった曾祖母のその様子を大人たちが「脳軟化」と呼んでいました。

 
私以外の人には我儘でもあり厳しくも見識高い人でしたが、いろいろなことが覚束なくなり周りに世話をかけながらも可笑しげな、ほのぼのしたその曾祖母の様子と重なって、

私には、「脳軟化」というその言葉は「ひいおばあちゃんののうがなんかになっちゃったから」と理解されました。

 
脳がなんか(何か)になった。だから変わっちゃったけれど、病気だから仕方がないねと。

 
母をはじめ家族やご近所の方たちが、愛情を持って見守りながら使った言葉が3歳の子供に伝えた事。病気だから仕方がないけれど、ひいおばあちゃんはひいおばあちゃん。

 
何と言おうと、どう表記しようと心が表わすことはごまかしが効かないという事です。

 
痴呆、認知症、認知失調症。。。何に決まってもいいけれど。

 

 

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